不動産売却コラム
Column
リースバックのメリット・デメリット|札幌で自宅を売却後も住み続ける方法
リースバックのメリット・デメリット|札幌で自宅を売却後も住み続ける方法
はじめに
「住宅ローンの返済が厳しくなった」「まとまった資金が必要だが、今の家に住み続けたい」そんな悩みをお持ちではありませんか?札幌市にお住まいの方で、このような状況に直面している方にとって、リースバックは有力な選択肢の一つです。
リースバックとは、自宅を売却して現金を得ながら、その後は賃貸として同じ家に住み続けることができる仕組みです。近年、札幌市内でもリースバックを活用される方が増えています。
本記事では、札幌市の不動産売買仲介の専門家として、リースバックの仕組みからメリット・デメリット、札幌市での活用事例まで詳しく解説いたします。
リースバックとは?基本的な仕組み
リースバックの基本構造
リースバック(セール・アンド・リースバック)は、以下の流れで進行します:
- 売却契約:現在お住まいの自宅を不動産会社や投資会社に売却
- 賃貸借契約:売却した物件を買主から賃借して住み続ける
- 家賃支払い:毎月一定の家賃を支払い続ける
つまり、「所有者」から「賃借人」へと立場が変わりながらも、住む場所は変わらないという仕組みです。
札幌市でのリースバック需要
札幌市では以下のような理由でリースバックを検討される方が増えています:
- 住宅ローン返済の負担軽減
- 老後資金の確保
- 事業資金の調達
- 相続税対策
- 医療費や介護費用の捻出
特に札幌市中央区、豊平区、西区などの人気エリアでは、リースバック対応可能な業者も多く、選択肢が豊富です。
リースバックの7つのメリット
1. まとまった資金を即座に調達可能
住宅ローンが残っている物件でも、売却代金で一括返済し、残った資金を手にすることができます。札幌市の平均的なマンション(築15年、3LDK)の場合、1,500万円~2,500万円程度の資金調達が可能なケースが多いです。
2. 住環境を変える必要がない
お子様の学校区域、通勤経路、近所付き合いなど、今の生活環境をそのまま維持できます。特に札幌市内では転校による影響を避けたいご家庭に大きなメリットとなります。
3. 引越し費用や手間が不要
通常の売却では引越し費用として50万円~100万円程度かかりますが、リースバックならこの費用は一切不要です。
4. 固定資産税・都市計画税の負担がなくなる
札幌市内の戸建て住宅の場合、年間10万円~30万円程度の固定資産税が免除されます。マンションでも年間5万円~15万円程度の負担軽減となります。
5. 修繕費用の負担が軽減
外壁塗装、屋根修理、給湯器交換などの大型修繕費用は基本的に所有者(買主)が負担します。札幌市の戸建て住宅では10年に一度200万円~400万円程度の修繕費がかかりますが、この負担から解放されます。
6. 将来的な買い戻しの可能性
多くのリースバック契約では、将来的に買い戻す権利(買戻特約)が設定できます。経済状況が改善した際に、再び所有者になることも可能です。
7. 相続問題の解決
相続時の遺産分割でもめる可能性がある不動産を現金化することで、相続手続きを簡素化できます。
リースバックの6つのデメリット・注意点
1. 売却価格が市場価格より低くなる傾向
リースバック専門業者の買取価格は、一般的な仲介売却価格の70%~80%程度になることが多いです。札幌市中央区のマンションが仲介で3,000万円で売却できる場合、リースバックでは2,100万円~2,400万円程度になる可能性があります。
2. 家賃負担が発生
今まで住宅ローンの返済だけだった方にとって、新たに家賃が発生します。札幌市内の相場では、売却価格の6%~12%程度の年間家賃が一般的です。月額10万円~20万円程度の家賃設定となるケースが多いです。
3. 所有権を失う
当然ですが、売却により所有権を失います。将来的な資産価値の上昇による恩恵を受けることはできません。
4. 契約期間の制限
多くのリースバック契約は定期借家契約となり、契約期間が限定されます。一般的には2年~10年程度の契約が多く、更新できない可能性もあります。
5. リフォーム・改築の制限
賃貸物件となるため、大規模なリフォームや改築には制限があります。所有者の許可が必要で、自由度は大きく低下します。
6. 業者選定の重要性
リースバック業者の中には、不適切な条件を提示する業者も存在します。札幌市内でも信頼できる業者選びが重要です。
札幌市でリースバックが向いている人・向いていない人
リースバックが向いている人
- 住宅ローンの返済が困難になった方
- 老後資金が不足している60代以上の方
- 事業資金が急に必要になった自営業者
- 相続税の納税資金が必要な方
- 現在の住環境を変えたくない方
- 子どもの転校を避けたい家庭
リースバックが向いていない人
- 将来的に不動産価値の上昇を期待している方
- 家賃支払いが困難な収入状況の方
- 長期的な住居の安定を最優先にしたい方
- 物件を資産として次世代に残したい方
札幌市でのリースバック活用事例
事例1:住宅ローン返済困難(50代夫婦)
状況:札幌市豊平区の戸建て住宅、残債1,800万円、収入減により返済困難
リースバック実行
- 売却価格:2,200万円
- 住宅ローン完済後の手取り:400万円
- 月額家賃:12万円
結果:住宅ローンの重圧から解放され、生活が安定
事例2:老後資金確保(70代夫婦)
状況:札幌市中央区のマンション、住宅ローン完済済み、老後資金不足
リースバック実行
- 売却価格:2,800万円
- 手取り:2,800万円(全額老後資金へ)
- 月額家賃:15万円
結果:まとまった老後資金を確保し、慣れ親しんだ住まいで安心した老後生活
リースバック業者の選び方(札幌市版)
重要な確認ポイント
-
買取価格の適正性
- 複数業者での査定比較は必須
- 札幌市の相場に詳しい業者を選択
-
家賃設定の妥当性
- 周辺賃貸相場との比較検証
- 年間家賃が売却価格の10%以下が理想的
-
契約期間と更新条件
- 長期契約可能な業者を優先
- 更新条件の明確化
-
買戻し条件の確認
- 買戻し価格の算定方法
- 買戻し可能期間の設定
-
業者の信頼性
- 宅地建物取引業者免許の確認
- 札幌市内での実績と評判
札幌市内の相談先
札幌市内でリースバックを検討される場合は、以下のような専門機関にも相談できます:
- 札幌市消費者センター(契約前の相談)
- 北海道宅地建物取引業協会(業者の確認)
- 地元の不動産会社(複数社での比較検討)
リースバック契約時の注意事項
契約書の重要確認項目
-
売買契約書
- 売却価格と支払い条件
- 引き渡し時期と条件
- 買戻し特約の有無と条件
-
賃貸借契約書
- 家賃額と支払い方法
- 契約期間と更新条件
- 原状回復義務の範囲
- 禁止事項と制限内容
-
その他確認事項
- 保証金・敷金の有無
- 管理費・修繕費の負担区分
- 火災保険の契約主体
税金面での注意点
譲渡所得税
リースバックでも通常の不動産売却と同様に譲渡所得税が課税されます。ただし、居住用財産の3,000万円特別控除の適用可能性があります。
所得税・住民税
家賃収入はありませんが、売却により得た資金の運用益には税金がかかる場合があります。
専門家への相談推奨
税金面での詳細は、税理士や公認会計士への相談をお勧めします。札幌市内には不動産税務に詳しい専門家も多数おります。
まとめ:札幌市でのリースバック成功のポイント
リースバックは「住み続けながら資金調達できる」魅力的な選択肢ですが、メリット・デメリットを十分理解した上での判断が重要です。
成功のための5つのポイント
- 複数業者での条件比較
- 札幌市の不動産相場の理解
- 長期的な家計収支の検討
- 契約条件の詳細確認
- 専門家のアドバイス活用
札幌市は北海道の中心都市として不動産需要も安定しており、リースバック対応業者も充実しています。ただし、業者により条件は大きく異なるため、慎重な比較検討が欠かせません。
現在の住まいを手放したくないけれど資金が必要という方は、まずは信頼できる不動産会社に相談し、リースバックの可能性を探ってみてはいかがでしょうか。札幌市での豊富な経験を持つ専門家が、あなたの状況に最適な解決策をご提案いたします。
お困りの際は、お気軽にご相談ください。札幌市の不動産のプロとして、最適な選択肢をご提案させていただきます。
この記事の監修者
[監修者名] ハウスドゥ 札幌栄町 店長 谷橋 力良
保有資格: 宅地建物取引士
専門分野: 札幌市内の不動産売買仲介、相続不動産、投資用不動産
経歴: IT業界、飲食業界、WEB広告業界を経て、東京にて不動産売買仲介業をスタート。札幌の不動産業界では5年以上の実績。年間50件以上の売買仲介を手がけ、特に札幌市内の相続不動産や離婚に伴う不動産売却において豊富な経験を持つ。
モットー: 「お客様一人ひとりの状況に寄り添い、最適な解決策をご提案いたします」
札幌市の地域特性を熟知し、季節や市場動向を踏まえた適切なアドバイスで、多くのお客様の不動産売却を成功に導いています。相続、離婚、住み替えなど、様々なケースに対応した豊富な実務経験を基に、この記事を監修いたしました。