不動産売却コラム

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【実例付き】札幌市で空き家を高く売る方法|相続空き家の3000万円特別控除活用術

【実例付き】札幌市で空き家を高く売る方法|相続空き家の3000万円特別控除活用術

【実例付き】札幌市で空き家を高く売る方法|相続空き家の3000万円特別控除活用術

はじめに:札幌市の空き家問題と高額売却の可能性

札幌市で相続により空き家を取得された方から、「どうすれば高く売れるのか」「税金を安くする方法はないか」といったご相談が急増しています。実際、札幌市のような雪が多い地域では、屋根への積雪が原因で構造部分が傷んだり、屋内に水が入ってカビが発生したりするリスクがあり、放置すると資産価値の大幅な減少につながります。

しかし、適切な知識と戦略があれば、相続空き家でも高値での売却が可能です。特に相続または遺贈により取得した被相続人居住用家屋または被相続人居住用家屋の敷地等を、平成28年4月1日から令和9年12月31日までの間に売って、一定の要件に当てはまるときは、譲渡所得の金額から最高3,000万円まで控除することができる制度を活用することで、大幅な税務メリットが得られます。

本記事では、札幌市東区で不動産売買仲介を手がける当社の豊富な実例をもとに、空き家を高く売る具体的な方法と3000万円特別控除の活用術を詳しく解説します。

札幌市の空き家事情と売却市場の現状

札幌市の空き家の特徴

札幌市の空き家には他の地域とは異なる特徴があります:

気候による影響:

  • 積雪による屋根・構造部分への負担
  • 寒暖差による外壁・基礎のひび割れ
  • 暖房設備の老朽化
  • 除雪・融雪設備の維持管理

立地による価値差:

  • 中央区・北区:高値維持エリア
  • 東区・西区:ファミリー需要が安定
  • 南区・手稲区:自然環境重視層に人気
  • 豊平区・白石区:交通利便性で評価

札幌市の空き家売却相場(2025年)

札幌市の空き家売却相場は立地と築年数により大きく変動します:

築年数別相場(戸建て住宅):

  • 築10年以内:2,800万円~4,200万円
  • 築10~20年:2,200万円~3,500万円
  • 築20~30年:1,500万円~2,800万円
  • 築30年以上:800万円~1,800万円

区別平均相場:

  • 中央区:3,200万円~4,800万円
  • 北区:2,400万円~3,600万円
  • 東区:2,000万円~3,200万円
  • 西区:2,200万円~3,400万円

相続空き家の3000万円特別控除制度の完全解説

制度の概要と節税効果

空き家の3,000万円特別控除とは、被相続人の死亡により空き家になった不動産を相続人又は包括受遺者が売却した場合、適用要件を満たすものについてはその譲渡所得から3,000万円(もしくは2,000万円)を控除することができる制度です。

具体的な節税効果: 売却価格4,000万円、取得費1,000万円の場合:

  • 通常の譲渡所得:3,000万円
  • 譲渡所得税(20.315%):約609万円
  • 特別控除適用後:譲渡所得0円
  • 節税額:約609万円

適用要件の詳細チェックリスト

建物に関する要件

  1. 建築年月日: 昭和56年5月31日以前に建築された建物
  2. 構造: 区分所有建築物以外(戸建て住宅等)
  3. 用途: 被相続人の居住の用に供されていた
  4. 居住状況: 相続開始の日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却

売却に関する要件

  1. 売却時期: 相続開始から3年以内の12月31日まで
  2. 売却価格: 1億円以下
  3. 売却方法: 第三者への売却(相続人同士の売買は不可)
  4. 耐震基準: 現行の耐震基準に適合、または除却後の敷地売却

相続人に関する要件

  1. 相続関係: 相続人または包括受遺者
  2. 居住状況: 被相続人と同居していない
  3. その他の居住者: 被相続人以外に居住者がいない

札幌市での具体的な手続きの流れ

1. 事前調査・書類準備(1~2ヶ月)

  • 登記簿謄本の取得
  • 建築確認済証の確認
  • 被相続人居住用家屋等確認書の申請準備
  • 耐震基準適合証明書の取得検討

2. 札幌市への確認申請(2~3週間)

札幌市建築安全推進課へ「被相続人居住用家屋等確認書」を申請:

  • 申請手数料:1,300円
  • 必要書類:登記事項証明書、住民票の除票等
  • 処理期間:約2~3週間

3. 耐震対応または除却(1~3ヶ月)

耐震改修の場合:

  • 札幌市内の耐震改修業者への依頼
  • 費用相場:100万円~300万円
  • 工事期間:1~2ヶ月

除却(解体)の場合:

  • 札幌市内の解体業者への依頼
  • 費用相場:150万円~250万円(30坪程度)
  • 工事期間:2~3週間

4. 売却活動・契約(1~6ヶ月)

  • 不動産会社への売却依頼
  • 買い手の募集・契約交渉
  • 売買契約締結・決済

5. 確定申告(翌年2~3月)

  • 譲渡所得の計算
  • 特別控除の適用申請
  • 必要書類の提出

実例で見る3000万円控除の活用効果

【実例1】札幌市東区の築40年戸建て住宅

物件概要:

  • 所在地:札幌市東区北20条東
  • 築年数:40年(昭和49年築)
  • 延床面積:120㎡
  • 敷地面積:200㎡
  • 相続時評価額:800万円

売却戦略:

  1. 建物を解体して更地で売却
  2. 解体費用:180万円
  3. 売却価格:2,200万円

税務計算:

  • 譲渡所得:2,200万円 - 800万円 - 180万円 = 1,220万円
  • 特別控除適用:1,220万円 - 3,000万円 = 0円(控除しきれず)
  • 譲渡所得税:0円
  • 実質手取り:2,020万円(売却価格-解体費用)

【実例2】札幌市中央区の築35年戸建て住宅

物件概要:

  • 所在地:札幌市中央区南15条西
  • 築年数:35年(昭和55年築)
  • 延床面積:140㎡
  • 敷地面積:180㎡
  • 相続時評価額:1,500万円

売却戦略:

  1. 耐震改修を実施して建物付きで売却
  2. 耐震改修費用:200万円
  3. 売却価格:3,800万円

税務計算:

  • 譲渡所得:3,800万円 - 1,500万円 - 200万円 = 2,100万円
  • 特別控除適用:2,100万円 - 3,000万円 = 0円(控除しきれず)
  • 譲渡所得税:0円
  • 実質手取り:3,600万円(売却価格-改修費用)

【実例3】札幌市西区の築45年戸建て住宅(高額売却事例)

物件概要:

  • 所在地:札幌市西区宮の沢
  • 築年数:45年(昭和45年築)
  • 延床面積:160㎡
  • 敷地面積:250㎡
  • 相続時評価額:600万円

売却戦略:

  1. 立地の良さを活かして建て替え用地として売却
  2. 解体費用:220万円
  3. 売却価格:4,500万円

税務計算:

  • 譲渡所得:4,500万円 - 600万円 - 220万円 = 3,680万円
  • 特別控除適用:3,680万円 - 3,000万円 = 680万円
  • 譲渡所得税(20.315%):約138万円
  • 実質手取り:4,142万円(売却価格-解体費用-税金)

通常なら約748万円の税金が発生するところ、特別控除により約610万円の節税を実現しました。

札幌市で空き家を高く売る8つの戦略

1. 最適な売却時期の選択

札幌市の不動産市場の季節変動:

  • 3~6月: 転勤・転居シーズンで需要増
  • 7~9月: 夏季で内見しやすく成約率高
  • 10~12月: 年内決算で急ぎの買い手あり
  • 1~2月: 雪の影響で活動低調

おすすめ売却開始時期:

  • 春売却狙い:2月中旬開始
  • 夏売却狙い:5月中旬開始
  • 秋売却狙い:8月中旬開始

2. 解体か改修かの適切な判断

解体を選ぶべき物件

  • 築40年以上で構造的な問題あり
  • 屋根への積雪が原因で構造部分が傷んだり、屋内に水が入ってカビが発生している物件
  • 耐震改修費用が200万円以上
  • 建て替え需要が見込めるエリア

改修を選ぶべき物件

  • 築30年以内で基本構造が健全
  • 立地が良く中古住宅需要が高い
  • 耐震改修費用が150万円以内
  • リフォーム済み物件の市場価格が高い

3. 札幌市特有の付加価値の活用

雪対策設備の価値訴求

  • 融雪槽・ロードヒーティング
  • 除雪スペースの確保
  • 耐雪構造の屋根設計
  • 暖房設備の充実

立地の魅力最大化

  • 地下鉄駅からの距離
  • 除雪状況の良い道路
  • 商業施設への近さ
  • 学校区の評判

4. プロによる適正査定の活用

複数社査定の重要性: 札幌市内の不動産会社3~5社に査定依頼し、以下を比較:

  • 査定価格の根拠
  • 販売戦略の提案
  • 過去の成約実績
  • アフターサポート内容

査定価格の目安:

  • 最高額と最低額の差は通常10~20%
  • 極端に高い・低い査定は要注意
  • 根拠が明確な中央値付近が適正

5. 効果的な販売戦略の実施

ターゲット設定

建て替え検討層:

  • 新築予算3,000万円以上
  • 土地面積重視
  • 立地・学区重視

リフォーム検討層:

  • 中古住宅購入後に自分好みに改修
  • 予算2,000~3,000万円
  • DIY志向・こだわりあり

投資家層:

  • 賃貸経営目的
  • 利回り重視
  • 管理・修繕コスト重視

宣伝・広告戦略

  • インターネット掲載の充実
  • 写真・動画の品質向上
  • 近隣への情報提供
  • 不動産業者間ネットワーク活用

6. 内見対応の最適化

空き家の魅力的な見せ方

  • 清掃・整理整頓の徹底
  • 電気・水道の開栓
  • 適度な換気による臭い対策
  • 明るい時間帯の内見設定

買い手の不安解消

  • 周辺環境の説明資料準備
  • 修繕履歴・メンテナンス記録
  • 近隣情報の提供
  • 今後の街づくり計画の情報

7. 価格交渉の戦略

初期価格設定

  • 希望価格の110~115%で開始
  • 市場反応を見て柔軟に調整
  • 3ヶ月をめどに価格見直し

交渉対応

  • 値引き要求への準備
  • 代替条件の提案
  • 決済条件の柔軟対応
  • 複数購入希望者での競合演出

8. 売却後の税務対策

必要経費の計上

  • 解体費用
  • 測量費用
  • 仲介手数料
  • 登記費用
  • 印紙代

確定申告の準備

  • 取得費の証明書類収集
  • 改良費の領収書整理
  • 売却に要した費用の集計
  • 税理士との事前相談

札幌市の空き家売却でよくある失敗事例と対策

失敗事例1:適用要件の確認不足

事例: 昭和57年築の物件を特別控除対象と勘違いして売却を進めたが、適用要件外だったため多額の譲渡所得税が発生。

対策:

  • 建築年月日の正確な確認
  • 事前の税務相談実施
  • 専門家による適用可能性診断

失敗事例2:解体タイミングのミス

事例: 売却前に解体したが、買い手が建物ありでの購入を希望していたため、解体費用が無駄になった。

対策:

  • 市場ニーズの事前調査
  • 複数の売却パターンでの査定
  • 柔軟な販売戦略の検討

失敗事例3:価格設定の失敗

事例: 相場より高値で売り出し、6ヶ月間売れずに相続から3年の期限を超過してしまい、特別控除を受けられなくなった。

対策:

  • 適正価格での早期売り出し
  • 定期的な価格見直し
  • 期限を意識したスケジュール管理

まとめ:札幌市で相続空き家を成功売却するための行動計画

札幌市で相続空き家を高く売るためには、3000万円特別控除の活用と適切な売却戦略が不可欠です。以下の行動計画で確実な成功を目指しましょう:

immediate action(すぐに着手)

  1. 建築年月日の確認 - 昭和56年5月31日以前かチェック
  2. 相続開始日の確認 - 3年間の期限計算
  3. 物件の現状調査 - 老朽化・損傷状況の把握
  4. 複数社への査定依頼 - 適正価格の把握

短期計画(1~3ヶ月以内)

  1. 被相続人居住用家屋等確認書の申請
  2. 耐震診断の実施
  3. 解体か改修かの判断
  4. 売却戦略の確定

中期計画(3~12ヶ月以内)

  1. 耐震改修または解体工事の実施
  2. 販売開始・買い手探し
  3. 価格交渉・売買契約
  4. 決済・引き渡し完了

長期計画(売却後)

  1. 確定申告の準備・実施
  2. 特別控除の適用申請
  3. 税務署での手続き完了

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※本記事の税制情報は2025年9月時点のものです。制度の変更等により内容が変更される場合がありますので、実際の適用にあたっては税理士等の専門家にご相談ください。

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この記事の監修者
[監修者名] ハウスドゥ 札幌栄町 店長 谷橋 力良

保有資格: 宅地建物取引士
専門分野: 札幌市内の不動産売買仲介、相続不動産、投資用不動産
経歴: IT業界、飲食業界、WEB広告業界を経て、東京にて不動産売買仲介業をスタート。札幌の不動産業界では5年以上の実績。年間50件以上の売買仲介を手がけ、特に札幌市内の相続不動産や離婚に伴う不動産売却において豊富な経験を持つ。
モットー: 「お客様一人ひとりの状況に寄り添い、最適な解決策をご提案いたします」
札幌市の地域特性を熟知し、季節や市場動向を踏まえた適切なアドバイスで、多くのお客様の不動産売却を成功に導いています。相続、離婚、住み替えなど、様々なケースに対応した豊富な実務経験を基に、この記事を監修いたしました。

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